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Windows のコマンドプロンプトを10倍便利にするコマンド「peco」

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Windows ユーザのごく一部には、コマンドプロンプトが無いと生きられない民族がいます。そしてその民族の一部には cygwin や msys bash 等といった、サードパーティなシェル(powershell?何それ聞こえなーい)を使いたがらない種族もいます。
私もその種族なのですが、今日はそういった世界中のWindowsエンジニアの中でも数パーセントしかいないであろう人達にとって便利なTipsを紹介したいと思います。(オマケでbash連携もあるよ)
lestrrat/peco - GitHub
https://github.com/lestrrat/peco
peco
以前、私も同じようなツールとして gofというのを作りましたが、peco はこれをもっと簡素に、もっとカスタマイザブルにした物になります。
一見、UNIX でしか動作しなさそうに見えますが、gof ど同様に Windows でも動作します。マルチバイト文字列も扱えます(ただし標準入力は utf-8 にする必要があるので必要な方は iconv コマンドや nkf コマンドをパイプに加えて下さい)。
peco の動作は非常にシンプルで、標準入力から与えられた行を UI で選択し、選んだ行を標準出力に書き込みます。キーのカスタマイズも出来ますので、詳しく知りたい方は上記リンクを参照下さい。

で、Windows でこの peco をどう使うかですが、今回 pcdというコマンドを作ってみました。
@echo off

if "%1" equ "add" (
  if "%2" neq "" (
    echo %2 >> "%USERPROFILE%\.peco-cd"
    goto end
  )
  goto usage
)
if "%1" equ "edit" (
  goto edit
)
if "%1" neq "" (
  goto usage
)
goto query

:usage
echo %0 [add PATH ^| edit]
goto end

:edit
if "%EDITOR%" neq "" (
  "%EDITOR%" "%USERPROFILE%\.peco-cd"
  goto end
)
notepad "%USERPROFILE%\.peco-cd"
goto end

:query
rem NOTE:
rem
rem If you have a problem caused by character-set, modify below part like:
rem   'type ^"%USERPROFILE%\.peco-cd^" ^| iconv -f char -t utf-8 ^| peco'
rem
for /f %%i in ('type ^"%USERPROFILE%\.peco-cd^" ^| peco') do (
  cd %%i
  break
)

:end
良く使うフォルダに簡単に移動できるコマンドです。まず良く移動するフォルダを登録します。
C:\>pcd add c:\vagrant
C:\>pcd add c:\users\mattn\vimfiles
めんどくさい人は
C:\>pcd edit
とするとエディタが起動し、そこで編集出来ます。そして
C:\>pcd
とすると
pcd
peco が起動しますのでそこで移動したいフォルダを絞り込み、ENTER で確定するとそのフォルダに移動できます。
面倒な手順が省略できて便利かと思います。

またこれを応用すると golang を使った開発も便利に出来ます。
ghqを使ったローカルリポジトリの統一的・効率的な管理について - delirious thoughts
http://blog.kentarok.org/entry/2014/06/03/135300
上記の記事では UNIX シェルコマンドが紹介されていますが、これを Windows のバッチファイルで書くと以下になります。
peco-ghq.bat
@echo off

for /f %%i in ('ghq list -p ^| peco') do (
  cd %%i
  break
)
これで、「peco のソースを確認したい」と思ったら何時でも何処でも「peco-ghq」を実行するだけで
peco-ghq
peco のフォルダへ移動する事が出来ます。

番外編

基本的に perco や peco は zsh と連携して使用される事が多いですが bash でも問題なく使えます。例えば以下を $HOME/.bashrcに追加しておけば <C-x><C-g>で ghq による github リポジトリ作業フォルダへの移動が、<C-x><C-r>でコマンド履歴の選択が行える様になります。
select-ghq() {
  DIR=$(ghq list -p | peco)
  [ -n "$DIR" ] && cd $DIR
}
select-history() {
  CMD=$(history | sed 's/^\s[0-9]\+\s*//' | peco)
  [ -n "$CMD" ] && cd $CMD
}
bind '"\C-x\C-g":"select-ghq\n"'
bind '"\C-x\C-r":"select-history\n"'
なお、peco は golang で開発されており、exe ファイル1個だけあればランタイム等は必要ありません。

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